硬派の宿命・野望篇

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アンサー・ソング

寺尾聰「Re-Cool 二季物語」

特筆されるべきは、この曲の二面的(シンメトリー)な構成...まず現在(冬)、そして過去(夏)という時系列が逆さになる展開。さらに季節と歌詞の語り部の心境が見事に曲調(前半しっとり、後半躍動的)に反映されるという点。

今では死別してしまった女と、昨年の夏に出逢った時の希望に満ちた男の気持ちを描写した状態で曲が終わってゆくという虚しさ...(聴き手は男の来るべき不幸をすでに知っているというのに)。

互いに呼応する「現在」と「過去」。1曲の中で二つの要素が「アンサー」し合っている。こうした重層的な心模様が、短い曲でありながらも一遍の小説や映画にも匹敵するであろう深味と余韻のある世界観を構築しているのである。

例えば、これに近い表現としては、タランティーノの『パルプ・フィクション』や、船戸与一の『メビウスの時の刻』辺りを個人的には想起してしまうが...如何だろうか。



中学生でこんな歌詞の世界に耽溺してたら、そりゃ脱線もしますわな。
数年前に『Re-Cool Reflections』が世に出た時はあまりの嬉しさで小便ちびりそうになった。兎に角、それぐらい好きなのだ。

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