硬派の宿命・野望篇

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泰山堂金言集 2010

Xマスも終わり、師走ということで今年も纏めてみました(相変わらず、かなり傾向が偏ってますが)。<昨年の金言集はこちら


1月
感傷的で悪かったな 少しぐらい勉強ができるからっていい気ンなるなよ この野郎! あれも戦争これも戦争 どこで死ぬかぐれーは手前の趣味を通してェ
(矢作俊彦・大友克洋『気分はもう戦争』)

2月
そ... やっぱいきがっても女は女... はやくおやっさんのとこへ戻んな 手荒いことは男にまかせて 女の手にはお人形 男の手には拳銃 それぞれ似合うもんがあるんだぜ!!
(望月三起也『優しい鷲JJ』)

3月
涙も涸れ...ました...哭くことも忘れました...そして私はここに来ました...ここに居ればあの男に会える...(中略)...その日がとうとうやってきました...お願いでございます あの男の首を洗わせて下さいまし
(小池一夫・小島剛夕『首斬り朝』)

4月
街灯の火は消えたって心のあかりは消えやしねえ みんな大事に何かを守り 今日の眠りにつくだけさ だからおやすみ みんなおやすみ 掃除係のおばさんも公園夜回りのおじさんも 俺の素敵なマチルダも...
(トム・ウェイツ「トム・トラバートのブルース」)

5月
私は苦笑した。単に「いい子、いい子」をしてもらいたがっているのが、今の自分だ。疲れ傷ついて、甘える相手を捜している。警察官であれば、組織がそれを受け入れてくれた。(中略) 今の私にはそれがないだけだ。
(大沢在昌『パンドラ・アイランド 』)

6月
我々は戦争をしている…我々の戦闘にパリのデカダンスは無縁だ
(矢作俊彦・大友克洋『気分はもう戦争』)

7月
そのとき、虹を背にして二羽の大きな鳥が舞い交いはじめるのが見えた。猿喰い鷲の番(つがい)だ。(中略)死に絶えるな、絶対に! おれは肚のなかでそう呟いた。次々と雛を育てろ! 胸の裡でそう願った。
(『船戸与一『虹の谷の五月』)

8月
おれには娘がいる。考え方はちがうが、いい娘だ。そしておまえにもいい息子がいる。おれの血もおまえの血もこの世に残るんだものなあ。じきに俺もお前のところへ行くぞ。ゆっくり話をしよう。
(松本零士『わが青春のアルカディア』)

9月
大藪さんの作品のなかで主人公が目的を果たしたあと、虚しさや虚脱や寂寞はない。主人公に託されるのは新たな破壊に向かっての疾走の予感である。主人公は血しぶきの巡礼者としての成長を義務づけられるのだ。
(船戸与一「小説作法に関する若干の考察」)

10月
歩き続けたその道に 暑い風は吹いてたかい いつかはオレも歩いてみるよ そう遠くないうちに 今日は一日雨が降るらしい こんな日にオマエは何して過ごす 探しはしないし 心配もないけど 思い出したら 手紙でもくれ
(花田裕之「手紙でもくれ」)

11月
死者たちを埋葬してやれないのはこころ残りだが、それはしかたがないだろう。そろそろ行かなきゃならない。死者たちのだれからも頼まれた仕事が残っている。
(船戸与一『炎 流れる彼方』)

12月
その道に生きる者はその道に死す.....しょせん武士は武士か.....
(白土三平『七ツ桶の岩』)


毎月選出するのに、結構頭を捻ります。
来年も引き続き。

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