硬派の宿命・野望篇

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新八犬伝

小学校低学年の頃、平日の夕方にNHKで放映されていた人形劇。
このシリーズは結構長く続き、世代によって観ていた贔屓の作品が様々だろうと思うが、私の場合はこの『新八犬伝』と柴錬原作の『真田十勇士』がど真ん中だった。

上記2作品のすべての人形を手掛けた辻村ジュサブロー師が描いたノベライズ版の挿絵の男女の姿が、番組テーマ曲の三味線の音色と共に、私にとって最初の「和風なテイスト」との出会いだったように思う。その筆の先に江戸時代から連綿と続いてきた錦絵への憧憬...それは実に妖艶で官能的な表現だった。

これは敗戦直後のアメリカ統治下に多感な時代を過ごし、戦後民主主義教育によって人格形成されてきたモダンで合理的な思考を持つ両親の影響下、生まれながらにしてごく当たり前に洋風な生活環境を受け入れていた少年にとって、初めて意識した「ジャポニズム」という概念だったような気がする。
それほど改めて知る自国の古き良き伝統文化は私にとって刺激的だったのだ。昭和40年代後期に於いて、最早それは遠い過去の「異文化」に近い存在になっていた故かも知れない。

以降、私はそれまで畏怖心からか敢えて距離を置いていた祖父と急速に家庭内で昵懇の仲となった。
歴史研究が趣味だった祖父にしてみれば、孫がおのずから自分の専門フィールドに足を踏み入れてきたのだ。しめしめと思ったことであろう。
祖父とひとつ屋根の下一緒に暮らしてなければ現在の自分はいないと断言してもいいほど、この明治男からは多くの物事を学んだ。



■ コメント

実は今日、友人と新八犬伝とジュザブローと、それに続くプリンプリン物語の話で盛り上がったのでした。
シンクロニシティ?

Re: タイトルなし

あずきさん>

おお、それはタイムリーでしたねー。何せ全国で流れてる天下の国営放送ですから、
同世代ならばご覧になっている方も多いでしょうね。
正確な流れとしては『新八犬伝』→『真田十勇士』→『笛吹童子』→『紅孔雀』
→『プリンプリン物語』だったと思います。

当時、爺さんに柴錬の『真田十勇士』の原作(文春文庫)を買って貰ったのですが
あまりにもエロい描写が多くて大変勉強になりました(当時小3)。

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